モウセンゴケ(№156)

 地下水が滴り落ちる山道の痩せ地に食虫植物のモウセンゴケが生えていました。モウセンゴケとコケの名前が付いていますが、コケの仲間ではなく、普通の花を咲かせる被子植物の仲間です。自身も炭酸同化作用をしますが、肥料分の少ない痩せ地をすみかとして選んだため栄養補給にムシをとらえ消化するようになったのでしょう。
 葉の上に毛(線毛)が生えており、先に粘液を分泌し小さなムシを捕らえ、消化液を出して養分を吸収します。
 葉の上の小さなゴミを拡大してみました。ゴミと思っていましたが、よく見ると、葉の上の粘液に捕らえられたユスリカのようです。
▲モウセンゴケ
▲昆虫を捕らえたモウセンゴケ

ダイオウショウ(№154)

 山林だけでなく、街中においても松がマツクイムシ(マツノザイセンチュウ)によって枯れていきます。そのような中で、元気いっぱいその枝を張っている松がありました。ダイオウショウ(大王松)です。
 ダイオウショウは、マツクイムシにも強い松で、北米東南部原産、葉は3枚(3葉)で長く30~40cmもあります。果実(核果)も大きく、20~30cmもあります。北米では40m以上の大木になるそうですが、日本ではそれほど大きくならず20m程度です。
 1葉松にはアメリカヒトツバマツ、2葉松には日本のアカマツ、クロマツ、3葉松にはダイオウショウ、4葉松にはアメリカヨツバマツ、5葉松にはゴヨウマツ、ハイマツなどがあります。
▲ダイオウショウ
▲左:ダイオウショウ 中:クロマツ 右:ゴヨウマツ
▲左:ダイオウショウ  右:クロマツ

アオドウガネ(№155)

 最近、ヒラドツツジやウメの葉が、穴だらけにかじられた痕をよく見かけます。長さ2,3mmの黒い虫糞も見られます。枝や葉には体長2cm程度の緑色をしたきれい?なコガネムシが見つかることがあります。
 葉を食べているのはアオドウガネの成虫です。この成虫は仲間を集めるための匂い(集合フェロモン)を出すようで、多くの成虫が集まって食害しているのによく出くわします。
 多くの庭木の葉を食害し、ヒラドツツジ、ウメ、モモ、サルスベリ、ヤナギ、クリ、アンズ、ダイズなどなどの葉を食害します。
 最近、生息域を北上させた害虫のひとつで、幼虫は多くの植物の根を食べ(ネキリムシ)問題になっています。
aodougane3-21[1]
ヒラド
▲アオドウガネ成虫
▲アオドウガネによるヒラドツツジの被害
サルスベリ
ウメ
▲アオドウガネによるサルスベリの被害
▲アオドウガネによるウメの被害

ページトップへ