ユリクビナガハムシ(№365)

 タカサゴユリが伸び始めると、赤くきれいなユリクビナガハムシがいつの間にか食害を始めます。
 このハムシの成虫は体長7~10mmで、全体が赤褐色、足の関節は黒色のきれいな甲虫です。5~6月に成虫が現れユリの葉を食害します。葉の上に5~6個の卵が産まれ、やがて幼虫が出てきますがこの幼虫もユリの葉を食べます。食害しながら自分の糞を背負うようになるため、葉の上に虫糞がついているように見え、よく見ないと幼虫とはわかりません。成幼虫ともにユリの葉のみを食害するためユリの害虫ですが、その発生は局所的です。京都府では絶滅危惧種になっています。
 幼虫はやがて株際や土中に白い繭を作り、その中で蛹になります。その後、次年度までの生態については未知で、今後の研究が待たれます。
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▲ユリクビナガハムシによるタカサゴユリの被害
▲ユリクビナガハムシの卵
▲ユリクビナガハムシ成虫
▲糞を背負ったユリクビナガハムシ幼虫


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