ミドリシジミ(№66)

 ゼフィルス(ミドリシジミ類=5月の風)と言われる非常に綺麗なシジミチョウの一群がいます。写真右下が成虫で私の標本です。南大阪ではその種類も数も少ないですが、昨夏(2008年)、長年の休耕でハンノキ林になった水田跡でかなり多くのミドリシジミ成虫を見つけました。チョウの仲間は完全変態(卵ー幼虫ー蛹ー成虫)と変態しますが、越冬の仕方はまちまちです。ミドリシジミは食草であるハンノキの幹や枝に生まれた卵で冬を越します。
 粉雪のちらつく冬の日に、このハンノキ林で観察しました。直径0.5mm程度で、やや青みがかった卵が見つかりました。拡大してみると、中央がくぼみ、複雑な模様をつけた卵です。
 ハンノキは背が高く、産卵場所も決まっていないためこの卵しか見つけられませんでしたが、もっとたくさん生まれているに違いありません。春、ハンの木の新芽が出る頃、幼虫がかえり、ハンノキの葉を食べて成長します。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲ハンノキの林
▲ミドリシジミの卵
▲ミドリシジミ成虫


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