ヒマワリ(№56)

 夏から秋の花の代表として、ヒマワリがあげられます。ヒマワリはキク科の花で、茎の先に一つの大きな花が咲いているように見えますが、茎の先端が膨らみ、そこに多くの花が集まり一つの花のように見えているのです。花びらのように見える外側のは、昆虫を集めるために、大きな花びらと、派手な色をしていますが雄しべは無く、雌しべも不完全(舌状花)で種子はできません。内側の花は雌しべ、雄しべはそろっていますが、昆虫を集めるための花弁は退化しています(筒状花)。つまり外側の花は昆虫を集めるための花、内側の花は種子を作るための花と分業しています。
多数の花は、一斉に開くのではなく、外側から順に内側へ開いていきます。(写真上左)
 ヒマワリの名称は、花が日を追って回ることからつけられたものですが、若い蕾は確かに日を追って回りますが、開花するとほぼ東を向きます。ただ、最近の品種でスプレー咲きのものは東を向くとは限らずばらばらです。
 ところで右上写真のヒマワリは、筒状花の一部に緑色の部分が見られます。そもそも花びらは葉が変化したものと言われますが、この緑の部分は花の器官の一部が葉に戻ったもの(先祖返)と思われます。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲外側から順に開花する
▲先祖返りの葉?
▲一斉に東を向いて咲く


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