ホトケノザ(№36)

 早春の水田を紫色に染めて咲き誇るのは、シソ科の雑草ホトケノザです。ホトケノザと言っても春の七草のホトケノザではありません。春の七草に出てくるのはキク科のコオニタビラコを指します。
 ところでこのホトケノザは、水田だけではなく、市街地の道路脇などでも見られます。しかし、水田のホトケノザと違って、市街地のホトケノザは少しの花しか咲かせません。しかし、それぞれの個体は多数の種を作りひろがっていきます。花も咲かないのに種が出来るのは閉鎖花といって、開花しないで雌しべと雄しべが受粉(自家受粉)し種が出来るからです。
 閉鎖花に対し、普通に開花する花を開放花といいます。開放花は茎の先端につきやすく、条件のよい場所ではたくさん付くようです。一方、条件の悪い、市街地のホトケノザは殆ど花を咲かせずに、閉鎖花で増えているようです。
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◀ホトケノザ


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