ツノロウムシ(№27)

 すっかり葉の落ちた柿の木の枝に、白いロウの塊が付いています。脚も翅もなく、全く動くことも出来ません。それでも昆虫の仲間なんですよ。孵化してすぐの幼虫は動き回りますが、やがて気に入った枝に固定した雌は生涯その場所から移動することも無く、木の汁を吸って生きています。しかし雄は翅を持った成虫となり、移動し交尾するといわれていますがまだお目にかかったことはありません。どうやら、雌だけで増える単為生殖が殆どのようです。春5月には、このロウの下は卵でいっぱいになり、やがて幼虫が這い出してきます。
 近親交配を避けるため、カイガラムシの仲間は、雄だけが移動できるものが多いのですがツノロウムシは雌だけで立派に繁殖しており雄は不要のようです。
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◀ツノロウムシ


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