ヤブツルアズキ(№20)

 ハウスの中にマメ科雑草が黄色い花を咲かせました。ヤブツルアズキの花です。マメ科の花弁は通常、旗弁、翼弁、舟弁から構成され、左右対称です。しかしこの花は、舟弁がひどくねじれていて左右非対称です。外からは雌しべや雄しべも見えません。最初は、ウィルスにでもやられた奇形花かなと思ったのですが全ての花がひん曲がっているのです。どのようにして受粉するのでしょうか。
 花にはウラナミシジミ、ルリシジミ、ナガメ、スリップスなどが訪ねて来ています。よく見ると舟弁の先端には小さな穴が見られます。スリップスはこの穴から出入りしています。もっと驚いたことには、花を触っているとこの穴から雌しべと雄しべが飛び出すことがあります。
 舟弁がねじれていても、先の穴から出入りする小昆虫や、ちょうどいい加減の力が加わることで雌しべ、雄しべが外へ飛び出す仕組みで受粉し、結実しているようです。 
▲ヤブツルアズキの花
▲ヤブツルアズキの花


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