クマゼミ(№14)

 クマゼミは7、8年という長い一生の大部分を幼虫で、土の中ですごします。幼虫時代は木の根から樹液を吸っていますが、成虫になると木の幹や枝から樹液を吸います。セミの口は写真のように1本の管のように見えますが2本の小腮(ショウサイ、コアゴ)が合わさって出来た管を2本の大腮で、さらにその外側を2本の下唇(カシン、シタクチビル)で包み込むような構造になっています。
 本社のモチノキを剪定しました。写真のようなささくれ立った枯れ枝を見つけました。これはクマゼミの産卵痕で、削ってみると中に卵を見ることが出来ました。枯れた枝では、木の治療効果による卵の死亡を防ぐことが出来るものと思われます。
 クマゼミの卵は、来年の梅雨ころまで枯れ枝の中で過ごします。梅雨ごろに孵化した幼虫は、すぐに土中に入り長い地中生活に入ります。
▲クマゼミの口吻
▲クマゼミの産卵痕
▲クマゼミの卵


ページトップへ