サルスベリ(№13)

 焼け付くように強烈な夏の太陽の下、赤、ピンク、白のフリルをつけた花が咲いています。よくご存知の百日紅です。職業柄この木に何度か登りましたが、いまだに滑った経験はありません。本当にサルは滑るのでしょうか?
 この花も面白い構造をしています。花の中心に上を向いた黄色の雄しべを多数持っています。これらの雄しべは遠くからでも目立ち、昆虫を呼び寄せる役(えさ雄しべ)が大きいようですが、受粉能力も持っているようです。さらに、この雄しべの周囲に、先を下に向けた長い雄しべ6本と、同じ長さでやはり先を下に向けた雌しべが1本あります。この長い雄しべと雌しべも受粉能力を持っています。昆虫が黄色い雄しべの花粉を食べる際、背中についた花粉で受粉をさせる仕組みなのでしょう。
 百日紅は3ヶ月間開花が続く意味でしょうが少しオーバーにも聞こえますが、雄しべ、雌しべが役目を終わってからも花弁は残っており、長期間開花を続けているように見えます。草花の千日紅よりは正直かも。
◀サルスベリの花


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