ハマビシ(№376)

 環境庁の絶滅危惧ⅠB類に、ハマビシという植物が指定されています。
 多くの図鑑には「砂浜に生える海浜植物」と記載されています。しかし実際の生息場所は砂浜ではなくもう少し陸地よりの場所で見つかることが多いようです。砂浜から少し内陸部は近年開発の洗礼を受けハマビシの姿を見ることはなくなりつつありますが、そのような状況下でもいくつかの墓地は開発の手から逃れているためか局限された生息地として残っています。
 ハマビシ科ハマビシ属の植物で、地面を這うように広がりその茎は長さ1mにも及び棘を持っています。7~10月に直径1cm程度の黄色い花を葉腋ごとに咲かせ、その後、鋭い棘を持った果実をつけます。この果実は5個に分かれ、それぞれ菱形をしているためハマビシと呼ばれるようです。果実が熟し乾燥するとその果実は植物体から離れ、裸足で歩くと鋭い棘が刺さることがあり嫌われています。
 学名のTribulus(トリビュラス)属はその名前のサプリメントや生薬として利用(強壮薬)されているようですが食品安全委員会は体への悪影響を懸念しています。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲地面を這うハマビシ
▲ハマビシの花
▲棘の多いハマビシの果実


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