コニシキソウ(№379)

 散歩の途中、歩道上のアスファルトやコンクリートにへばりつくように生えている赤みがかった雑草をよく目にします。直径10cm~50cm程度の円形~楕円形に広がり、長さ1cm程度の葉の中央にはチョコレート色の斑紋が見られますが、これはコニシキソウと呼ばれるトウダイグサ科の植物です。
 コニシキソウは北米原産の帰化植物で、今では日本中いたるところで繁茂しています。葉は対生し、各葉の付け根の形が左右非対称になっているのが変わっています。茎を切ると白い乳液が出ます。これは人によっては有毒なようですが、中国ではこの植物を生薬(ハンジキン)として利用するそうです。1年草で、種子で繁殖しますが、花には花弁はありません。大量の蜜を分泌し、蜜を求めてやってくるアリによって受粉されます。地面の上を這うように広がっていく成長方法もアリにとっては便利に違いありません。
 近似種にニシキソウ(在来種)やオオニシキソウ(北米原産)などがあります。コニシキソウの果実には白い毛がありますがオオニシキソウには無く、茎も斜めに立ち上がります。
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道路上に生えるコニシキソウ
▲道路にへばりつくコニシキソウ
▲コニシキソウの葉(中央斑紋と基部左右非対称)
▲左:オオニシキソウ、右:コニシキソウ
▲コニシキソウ果実(表面に白毛あり)
▲オオニシキソウ果実(表面に毛無し)


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