カツラ(№385)

 紅葉の時期、渓流沿いでひと際大きなカツラの木大が黄色く紅葉しているのを目にすることがあります。
 カツラは水際に多く、樹高30mにもなる高木ですが、大木の割に小さいハート型をした葉を多数つけることや、主幹が折れやすく、株立(主幹が数本立ち上がる樹形)しやすいため木全体がボリューム感のあるものになっています。落葉樹で、秋には黄色く紅葉します。紅葉した葉はやがて褐色に変わり落葉しますが、この状態の葉は甘い香り(キャラメル臭、綿菓子のにおい)を出すため、この匂いでカツラの木の存在に気づくこともあります。この匂い物質はマルトールと言われています。朝鮮ニンジンやモミなどにも含まれるそうですがカツラの葉には特に多いようです。また、カツラの材は建築、家具、彫刻、碁盤、将棋盤などに利用されますが大きな木が少なくなり貴重品となっています。
 雌雄異株で春先、葉が出る少し前に赤い雄しべ(または雌しべ)だけの花を開きます。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲色付く桂の木(中央)
▲黄葉を始めたカツラの葉
▲紅葉落葉したカツラの葉(甘い香りがする)


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