シュレーゲルアオガエル(№391)

 ビワの葉の上に背中が緑一色で腹側が白いきれいなアオガエルが止まっていました。両生綱無尾目アオガエル科のシュレーゲルアオガエルです。通常は樹上生活をし昆虫などの節足動物を餌にしています。生息環境によっては褐色を帯びることもありますが保護色なのでしょう。日本固有種で本州、四国、九州に生息し、オスは体長32~43mm、メスは43~53mmとオスが小さいアオガエルです。モリアオガエルに似ますが、小型で、目の虹彩が黄色を帯びることで区別できます。ニホンアマガエルにも似ますがニホンアマガエルは鼻腔から目、耳にかけて褐色の線が入ることで区別できます。
 水田に水を入れる頃、1匹のメスに数匹のオスが抱接し泡に包まれた卵塊を、畦のくぼみに産卵します。孵化したオタマジャクシは雨の水にのって水田へ移動し水田で成長します。水田がコンクリートで囲まれ、土の畦が
減少することで生息域が狭められ、天敵も多いことから減少が危惧され栃木、千葉、兵庫では準絶滅危惧種に、東京では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
 名前の由来は、シーボルトらが日本で収集した脊椎動物をまとめた『日本動物誌』(Fauna Japonica)の執筆者で、オランダのライデン王立博物館館長でもあったヘルマン・シュレーゲルに由来するそうです。
 

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▲シュレーゲルアオガエル
▲シュレーゲルアオガエル

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