キマダラカメムシ(№430)

 2月中旬、啓蟄も過ぎ成虫で越冬しているカメムシも動き出しました。その中には、最近時々見かけるようになった、全身黒褐色で淡黄色の小斑点をちりばめた面長のカメムシがいます。触角の先端第1節に白い帯があり、頭部先端から前胸中央にかけて 1本の黄白色の筋が通っています。キマダラカメムシといい、200年以上前に南方から日本に進入した外来カメムシですが、長年九州を中心に生息していました。これが最近北上を始め、関東付近でも見られるようになったそうです。関西ではあちらこちらで普通に見られるようになりました。
 特に公園、神社、街路樹などに植えられているサクラ、サルスベリ、ナンキンハゼに多く見られ柿にもつくようです。街路樹や、果樹園で害虫として騒がれるまでにはいたっていませんが、公園のベンチなどによく止まっており不快害虫視されているようです。今後の動向を注視する必要があります。
 幼虫は比較的かわいく若令幼虫は黒い縞模様が特に美しく、集団で生活しています。中令以上になると腹部背面に豚の鼻(黒地に赤い点が2個、ボタンのようにも見える)のような模様が見られ、この赤い点の横に臭腺がありカメムシの臭い液を出すようです。成虫になるとこの臭腺は腹部に移動します。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲キマダラカメムシ成虫
▲キマダラカメムシ成虫腹部(黄色矢印が臭腺)
▲キマダラカメムシ幼虫(腹部背面のボタン横に臭腺)

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