ヒメリュウキンカ(№431)

 春の声が聞こえだすと、庭や畑地によく目立つ艶のある黄色い花が咲き始めます。キンポウゲ科キンポウゲ(ラナンキュラス)属のヒメリュウキンカの花です。まだ、活動している昆虫の数も少ない時期、昆虫(ハエ、アブなど)による受粉を狙い目立つ色、艶、パラボラアンテナ型の花で花の中央を温めるなどの工夫をしているといわれています。
 ヒメリュウキンカは秋に夏眠から覚め春まで生育を続け、3~5月に開花、結実し、夏に地上部が枯れ夏眠に入るサイクルを繰り返しています。イギリス、欧州からの外来種で葉は全縁(鋸歯がない)、花梗は分枝せず1花梗に1花をつけます。花びらは9~8枚の花弁と3枚のガク片(花を裏から見るとガク片が区別できます)に見えます。
 非常によく似た花にリュウキンカがあります。こちらはキンポウゲ科リュウキンカ属で日本原産です。湿地に生育し、花梗は2分枝し1花梗に2花をつけることが多いようです。葉には鋸歯があり、花びらはなくガク片とされています(原色牧野植物大図鑑)。
 他にリュウキンカの変種としてエンコウソウ(茎が横に這う)、エゾノリュウキンカ(北海道、本州北部に分布。大型。)などがあります。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ヒメリュウキンカ
▲ヒメリュウキンカの花
▲ヒメリュウキンカの花(裏面)

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