コバノミツバツツジ(№506)

 桜が咲くころ、山へ入り尾根筋にたどり着くと我々を迎えてくれるツツジがあります。
 コバノミツバツツジと言い、多くは本州中部以西から九州までのアカマツ林の下で淡紫色から紅紫色の花を咲かせる落葉低木です。ツツジ類の中では一番早く咲き、葉が出る前に花を咲かせるため非常に目立ちます。高さ2~3mで花弁は筒状で先は5裂し、5裂した上部の1裂片には紅色の斑点が見られます。この斑点は、昆虫たちに花筒の奥にある蜜のありかを示す密標です。メシベは1本、オシベは10本ありそのうち5本は長く、5本は短いのですがいずれも上向きに湾曲しています。花の色、密標、メシベ、オシベの形などアゲハチョウの仲間が好む特徴ですが、アゲハチョウの出現には少し時期が早すぎるのでしょうか種子はあまり多くできないようです。葉は花が咲き終わるころから開き始め、枝先に3枚の葉を輪生します。コバノミツバツツジの名前は、小さな葉を3枚出すところから付けられたものです。葉裏には細かい網目模様が見られます。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲コバノミツバツツジ
▲花の拡大
▲3枚の葉
▲葉裏の葉脈

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