タゴガエル(№519)

 本シリーズの№433(アカガエル)では日本のアカガエルを紹介しましたが、今回はその仲間のタゴガエルについて紹介します。
 タゴガエルの成体は体長30~58mm、背面は淡褐色~淡赤褐色で山地性のカエルです。背中側から見ると2本の黄色い線が鼓膜の下で折れて見えます。これは2本が直線で平行にみえるニホンアカガエルとの区別点ですがヤマアカガエルも同様に折れて見えるためヤマアカガエルとの区別点にはなりません。タゴガエルは下あごの下面に黒く細かいまだら模様が見えますが、ヤマアカガエルでは比較的大きな黒色斑点があることで区別できます。そのほかに、タゴガエルは指の先端が丸い、水かきの発達が悪く指と指の間が深く切れ込んでいる、全体に太っているなどの区別点があります。
 タゴガエルは山地性で水田へ降りることはありません。渓流の伏流水のある石の下などに産卵しますが、オタマジャクシは卵黄だけを消化して成長できるため、子ガエルは非常に小さく1cmにも満たないことがあります。
 タゴガエルの名前は両生類学者の田子勝彌氏に献上された名前ですが、いまだにその生態等わかっていないことの多いカエルです
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲タゴガエル(背面)
▲タゴガエル(正面)

▲ヤマアカガエル(背面)
▲ヤマアカガエル(正面)

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