ハルリンドウ(№541)

 リンドウは秋の代表的な花ですが、春に咲くリンドウもあります。素直な名前で呼ばれるリンドウ科リンドウ属のハルリンドウです。早春3月から咲き始め、草丈10㎝程度、花冠直径2~3cmの小さなリンドウで、花筒は深く5列し各裂片の間に副片が付くため花弁が10枚のように見えます。地際には大きなロゼット葉が見られ、鮮やかな青紫色で非常に美しい花です。
 写真ではちょうど雄しべから花粉を出しており、めしべはまだ未熟な状態でした。この花は、おしべが花粉を出すときにはめしべは未熟で、おしべが花粉を出し終わってからめしべが熟すことで自家受粉を避けています(雄性先塾)。
 種子は雨によって流され散布されるため群落を作ることが多いようですがこの個体はただ1株しか見られませんでした。
(*画像をクリックすると拡大されます)
◀ハルリンドウ

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