ツルアリドオシ(№597)

 落葉樹が葉を落とす頃、山道を歩くと斜面地に濃い緑の葉の間に赤い実をつけたつる性の植物が目立つようになります。常緑の多年草で、アカネ科ツルアリドオシ属のツルアリドオシです。
 茎は地上や岩の上を這い、対生した長さ0.8~1.5cmの深緑でつやのある葉が美しく、直径8mm程度の深紅の果実が良く目立ちます。北海道~九州までの全国で見られ日陰地に生育します。花は6~7月頃枝先に5mm程度の花茎をつけ、その先に2個の白い筒型の花をつけます。この花は基部で子房が合着し1個の果実となりますが、ガクの跡が2個残っています。またこの花の雌しべには異形花柱性が見られ短花柱花と長花柱花が見られます。
 葉、花、果実がアリドオシ(アカネ科アリドオシ属)に似てつる性であるためツルアリドオシと呼ばれます。アリドオシは縁起物の植物として、センリョウ、マンリョウ、アリドオシとか果実が小さいことからイチリョウと呼ばれたりします。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲斜面を這うツルアリドウシ
▲ツルアリドウシ果実
▲ツルアリドウシの果実(ガクの跡が2個)

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