ヨツモンカメノコハムシ(№599)

 秋は芋堀の季節です。スーパーにもサツマイモが並び始めました。しかし、最近、静岡県以西のサツマイモの葉が穴だらけになる被害が多発しています。被害の多いサツマイモの葉の裏を見ると体長7.5~9mmで褐色の貝殻のようなものを見つけることができます。手を触れると、ポロっと落ち、行くへ不明になってしまいます。これは最近本州へ侵入してきた外来種でヨツモンカメノコハムシと呼ばれるハムシの仲間です。サツマイモの苗について生息範囲を広げていると考えられています。
 1996年に奄美大島で見つかり、2014年には高知で見つかった害虫で、インドや台湾ではサツマイモの大害虫として扱われているようです。このブログ内で以前に紹介したイチモンジカメノコハムシ(№425)と同様に扁平な体の縁が薄い板状になっているカメノコハムシの仲間です。本種成虫は前翅側縁に大きな黒い紋が4個見られるのが特徴です。また、幼虫は自分の糞や脱皮がらを背中に乗せてカモフラージュしています。関西では年間3世代を繰り返し、成虫で越冬するようです。
 ヒルガオ科の植物を食害し、サツマイモだけではなく朝顔、空心菜も食害し、ヒルガオ、マルバルコウソウなどの雑草も食害するため防除が厄介な害虫になります。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲食害痕で穴だらけのサツマイモ葉
▲葉に静止するヨツモンカメノコハムシ成虫
▲移動中のヨツモンカメノコハムシ成虫
▲被害を受けた空心菜(中央左下に成虫が見られる)

homeへ


ページトップへ