スズムシバナ(№601)

 スズムシの鳴く頃(8~10月)、山地のやや木陰に、草丈30~60cmで角ばった茎の先に直径2~3cmの淡紫色の唇形花を見つけることがあります。1日花でスズムシバナ(キツネノマゴ科イセハナビ属)とよばれる多年草です。
 近畿以西の各地で見られ、数年前にも山道脇で大きな群落を作っている場面に遭遇したことがあります。しかし最近、各地の産地で見ることができなくなっており、鹿害と言われています。京都では絶滅危惧種Aに指定されています。淡紫色が多い中で、白花も見ることがあります。特別な生息環境が必要というわけではないようで、各地の植物園で雑草のように生い茂っているのを見たことがあります。
 もともとスズムシソウと呼ばれていたようですが、ラン科の植物に同名のものがあり、こちらはスズムシバナと呼ばれるようになったそうです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲スズムシバナ
▲紫の花
▲白い花

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