冬虫夏草(№659)

 5月の下旬、仲間たちと粘菌を探すため、藪の中へ分け入りました。倒木を1本1本丁寧に見て回りましたが、それらしいものは見つかりません。ようやく1本の倒木の表面に、長さ5mm程度の白い棒状の子実体のようなものを見つけました。サンプルとして採取するため、腐朽している倒木の表面ごとはぎ取ってみたところ、この白い子実体は体長1㎝程度の甲虫類と思われる幼虫から発生していることがわかりました。
 子嚢菌の1種で主として土中、腐朽木中の小昆虫の幼虫やたまには植物果実に寄生するバッカクキン科の1種らしいと判明しましたが、詳細な同定はできませんでした。小昆虫に寄生する菌は冬虫夏草と称されますが、日本では、バッカクキン科の冬虫夏草属300~400種が知られており、未知種が多数いるようです。同定にはまず寄主が何であるかを同定する必要がありますが、発見時の状態からはそれも困難と考えられました。
 中国ではオオコウモリガ幼虫に寄生する冬虫夏草が生薬、薬膳などの材料として非常に高価で取引されているようですが国内でも漢方系製薬会社で人工的に培養、生産の研究がされているようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲冬虫夏草の1種
▲冬虫夏草の1種

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