マンネンロウ(№254)

 一般にローズマリーと呼ばれるハーブの一種です。ローズマリーという名称は学名の属名からとったもので数種類が含まれています。
 茎が肥大、木化し、地上部は多年にわたって開花するため木本(樹木)の仲間とされます。このように草花の仲間のような木本はヤブコウジ、コケモモ、コウヤボウキ、イブキジャコウソウ、ヨモギなどがあげられます。しかし、木本と草本(草)の中間的なものも知られています。
 ローズマリーの茎を切ると、他の木本に見られるような年輪ははっきり見えません。これは、散孔材といって、材の横断面を見ると、維管束(材の中を通る養分・水分のパイプ)の配列がばらばらで年輪がはっきり見えないためです。ブナ、ホオ、サクラ、カツラ、シナなどの木もこの仲間で年輪は不鮮明です。維管束がきれいに同心円状に並び年輪がはっきりしている仲間を環孔材といいます。
 マンネンロウの花を、ミツバチが訪問しています。よく見ると、この花は上部に雌しべと雄しべがついており、ミツバチは下の花弁と雌しべ・雄しべの間に潜り込んで吸蜜しています。そのとき、ミツバチの背中には花粉がいっぱいついています。この花の場合、ミツバチは花粉を背中に乗せて運び、受粉活動をしているようです。さて、ミツバチは自分の背中についた花粉を採って餌にすることができるのでしょうか。彼女の手足は痒いところにも届くのでしょうか。もう少し観察を続けたいですね。
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