アメリカディゴ(№263)

 春の花も終わりに近づくと、真っ赤な花を咲かせるアメリカディゴの花が咲き始めます。アメリカディゴは南米原産のマメ科植物で蝶弁花を開き、10月ごろまで次々と咲き続けます。学名はErythrina crista-galliといい、Erythrinaは「真っ赤な」の意味で、crista-galliは「鶏のトサカ」の意味です。
 花の跡には大きな豆の鞘(豆果)ができ、中に種子が入っています。この木は、落葉植物で、春に伸びた枝に花を付けます。そのため、冬から早春に強剪定(アメリカディゴは剪定に強い)し新梢をたくさん付けるようにすると花もたくさん付けます。
 虫媒花のマメ科植物の花は旗弁を正面に大きく立ち上げ花粉媒介者に花の存在をアッピールし、舟弁をプラットホームとして提供しているようです。ところでアメリカディゴも蝶弁花ですので旗弁、舟弁、翼弁を持っていますが、花柄がねじれて旗弁が下になりおしべの基部を包むようになっています。アメリカディゴの花弁は非常に分厚く,
花の色も鳥好みの赤で、いかにも鳥媒花のように見えます。実際原産地ではハチドリなどが訪花するそうです。ハチドリは飛びながら吸蜜しますが、その際上部に大きな旗弁があると邪魔なので上下逆になる方法をとったのでしょうか。
(*画像をクリックすると拡大します)
▲アメリカディゴの花
▲旗弁が下になったアメリカディゴの花
▲旗弁が上になっているマメ科4種の花
 左上:ナタマメ              右上:ハギ
 左下:カラスノエンドウ  右下:シロツメクサ


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