ブラシノキ(№272)

 最近、庭園樹としてよく見られる樹木にブラシノキがあります。フトモモ科の樹木で、オーストラリア原産の常緑中木です。 4月以降8月頃まで花をつけますが、花は花軸の周囲に付き花穂を形成します。花弁は小さく殆ど目に付きません。雌しべの花柱と多数のおしべの花糸が長くなり、赤または白の花にみえます。これが花軸のまわりにつくためボトルブラシのように見えるのでブラシノキと呼ばれます。この花は後に結実し、果実が幹を取り巻くように付きます。赤花をキンポウジュ、白花をマキバブラシノキともいいます。
 この植物の変わった点は他にもあり、花後、花軸の先端が伸び次の茎になります。そのため茎の途中に果実が付いた状態となります。また、原産地オーストラリアでの発芽は、山火事等で熱により果実が開き種子が散布されるそうでこれもブラシノキの特徴となっています。果実を割って種子を撒くと、よく発芽するようです。
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▲開花直後 小さな花弁が赤い雄しべの基部に見えます。雄しべ、雌しべともにぐるぐる巻いた状態です。
▲雄しべ雌しべがまっすぐ開き、基部に蜜があるのでしょうか、アリが来ています。
▲果実。花軸の中心から新しい枝が伸びます。


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