ヒヨドリ(№286)

 冬期は植物の芽も硬く、鳥にとっては餌の最も少ない厳しい季節となります。この時期になると、家庭菜園をやっている栽培家から鳥の被害についてよく耳にしますがその加害者の多くはヒヨドリです。

 ヒヨドリはスズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属の中型鳥です。日本では留鳥(四季を通じて同じ場所に生息し、広く移動しない鳥)、または漂鳥(国内で山地と平地を移動しているような鳥)とされています。しかし、一部は南方へ渡る個体もいるようです。
 飛び方に特徴があり、数回羽ばたいた後、滑空を繰り返すため波型に飛びます。通常、樹木の果実(センダン、イイギリ、クロガネモチ、カキ等)を主食にしていますが、花蕾、新芽、花蜜(ツバキ、サクラ等)も餌とします。繁殖期には昆虫なども捕食します。農作物としてはキャベツ、ブロッコリーが最もよく狙われ、イチゴの果実やカンキツの果実なども良く狙われます。写真ではヒヨドリに食害されたブロッコリーやキャベツが葉軸だけを残し、傘の骨のようになっているのが見られます。
(*画像をクリックすると拡大されます)


▲家庭菜園のブロッコリーに群がるヒヨドリ
▲ヒヨドリに食べられ傘の骨状になったキャベツ
▲桜の花から吸蜜するヒヨドリ
▲もくれんの蕾を食害するヒヨドリ


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