イヌノフグリ(№.324)

 イヌノフグリは早春、比較的石の多い畑や、石垣、石灰質の土地に淡紅白色の小さな(直径2~3mm)花を咲かせる越年草です。しかし、最近はなかなか目にすることが出来なくなりました。同じころあちこちの畦道に咲く紫青色、直径8~10mmのかわいい花はヨーロッパ原産の帰化植物であるオオイヌノフグリ(№71)です。更に、イヌノフグリと同じ程度の大きさの花で、最近良く目にするのはこれもヨーロッパからの外来種でフラサバソウといい、葉や茎に短毛が多く、群生し、花の色が淡青紫色のためすぐに区別できます。フラサバソウはフランスの発見者のフランチェとサバティエの名前を取って命名されています。
 イヌノフグリは石が多い石灰岩地帯や、石垣に多いといわれていますが、この写真は街中の街路樹の下でホトケノザと混生していたものです。多数の街路樹がある中で、イヌノフグリが生育していたのは1箇所だけで、他とどこが違うのか不思議です。環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧種Ⅱ(VU)に指定されています。減少の原因は、開発による生育適地の減少やオオイヌノフグリとの競争に負けたなどといわれますがいくらでも生える場所はありそうに見えるのですが。

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▲イヌノフグリ
▲イヌノフグリ

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▲フラサバソウ
▲フラサバソウ
オオイヌノフグリー2
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▲オオイヌノフグリ
▲オオイヌノフグリ


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