ネギアブラムシ(№326)

 昨秋、プランターにネギを植えたところ、春の訪れとともにネギの茎が黒くなってきました。よく見るとネギに光沢のある0.5~1.0mm程度の楕円形の黒い虫が群生しているのがわかりました。これはネギアブラムシでネギ、タマネギ、ニラ、ラッキョウなどネギ類のみに寄生するアブラムシで春先に大発生します。有翅成虫は翅脈に黒い縁取りが見られるのが特徴です。大発生すると、吸汁による直接害でも倒伏、成長停止等がみられますが、それ以外にベト病にかかりやすくなったり、ネギ萎縮病ウィルスを媒介する等の被害もあるようです。
 ネギアブラムシの生態ははっきりせず、冬季、夏季については不明な点が多いとされています。増殖は、多くのアブラムシ同様、雌成虫が仔虫を生む単為生殖を繰り返し、爆発的に増えることが知られています。密度が過剰になると有翅虫があらわれ移動します。また、このアブラムシは日陰地によく発生することが知られています。ネギ栽培畑では、他の害虫防除をしておれば殆ど発生することはありませんが、ベランダなどでの栽培ではよく見られます。
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ねぎあぶらむし4
ねぎあぶらむし2
▲ネギに寄生したネギアブラムシ
▲ネギアブラムシの有翅型成虫