ナモグリバエ(№72)

 本社花壇のスイートピーの葉に、曲がりくねった白い筋が見られます。ナモグリバエの幼虫が潜り込み、葉の組織を食べながら蛇行して進んだ痕跡です。まるで絵を描いたように見えるため、エカキムシ(ジカキムシ)ともいわれます。
 一般的にエカキムシと言われるのは、幼虫が葉の組織内を食べ進むため、外から見ると白い曲線状の食痕が、まるで葉に絵を描いたような跡を残す昆虫の総称です。大きく分けるとナモグリバエ、マメハモグリバエのようなハエの仲間とチョウ・ガの仲間であるミカンハモグリガ、キンモンホソガなどに分けられます。
 ナモグリバエはハエの仲間であり、葉につけられた白い筋の先端の薄い表皮をはいで見ると、ウジムシの形をした幼虫(黄白色)、蛹(黒褐色)を見ることが出来ます。成虫は羽の先端まで約1.5~2.0mm、幼虫、蛹は約1.0~1.5mmです。
 非常に多くの植物に寄生し、エンドウ、トマト、キャベツ、ミツバ、シュンギク、ナタネなど数十種類の植物を加害します。時々スーパーなどの店頭に置かれている野菜でも見ることがあります。
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▲えんどう豆の被害
▲ナモグリバエ成虫
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▲ナモグリバエ幼虫(葉の表皮を取り除いた状態)
▲ナモグリバエ蛹(葉の表皮を取り除いた状態)