ヤブデマリ(№337)

 夏の暑い日、渓谷沿いの山道で枝をほぼ水平に伸ばし、上向きの赤い果実を多数つけた低木を見つけました。この時期、緑ばかりの山中で、鮮やかな赤い果実は非常に目立つ存在です。
 ヤブデマリといい、スイカズラ科ガマズミ属の低木で、花は晩春白色で、中央部は両性花(雌しべ、雄しべを持ち種子をつける)、周囲に装飾花(大きな花びらを持つが雌しべ、雄しべは退化し実をつけない)を持った花をつけます。ヤブデマリの両性花がなくなり、すべて装飾花になったものが園芸品種のオオデマリです。オオデマリは両性花がないため、このような果実はつけません。ヤブデマリの果実は熟すと黒くなり、葉裏には星状毛が見られます。
 オオデマリに対しコデマリと呼ばれる低木がありますが、これはバラ科の花木で花の印象から名付けられたものと思われます。
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▲果実をつけたヤブデマリ
▲果実をつけたヤブデマリ
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▲果実をつけたヤブデマリ
▲ヤブデマリの葉


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