ソメイヨシノ(№215)

 4月はサクラの季節です。サクラと言えばソメイヨシノを思い浮かべます。
 ソメイヨシノはエドヒガン系サクラとオオシマザクラの交配種と言われています。自家不和合成が強くソメイヨシノ同士の交配では種子はできません。他の品種との交配では種子ができますが、生まれる苗はソメイヨシノではない雑種です。ソメイヨシノは主として接木で増やしています。このように人が手をかけないと100年もすれば消えてしまう品種です。
 ソメイヨシノは葉が出る前に、一斉に花が開き非常に豪華に見えます(写真上)。しかしその片親のエドヒガン(写真下左)は、開ききった花、満開の花、蕾が同時に見られます。仲間の梅(写真下右)もエドヒガンと同じタイプです。ソメイヨシノは、豪華さを生かすために一斉開花品種として人間が作り上げたもので代わりに花期は短くなりました。後者は長期間にわたりだらだらと花を開き、寒暖の変化で昆虫による受粉のチャンスが変化しても、一部の花だけでも受粉させ子孫を残そうとする工夫と言えるでしょう。
(*写真をクリックすると拡大されます)
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▲ソメイヨシノ
▲エドヒガン
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▲ウメの花


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