クスサン(№199)

 10月になると、夜も点灯されている照明に大型の蛾が集まりだします。左の写真は、野外レクレーション施設のトイレの壁にとまっていたクスサンです。
 クスサンは開長10cm以上の大型の蛾で、ヤママユガの仲間です。幼虫はクリ、クスノキ、イチョウなど多種類の樹木を食害し、5令以上になると青白色の体に白い長毛を持った体長8cm以上の毛虫となります。
 ところで、この写真の左下、クスサンの左わき腹あたりに黒いものが見られます。拡大してみますと、なんとヨコヅナサシガメ(肉食)の幼虫がクスサンの太い腹に口を刺し込み体液を吸収しているではありませんか。太っ腹のクスサンにとって、ちいさなヨコヅナサシガメが少々体液を吸っても応えないのか黙って吸わせていましたが、やがてサシガメを振り切って飛び去りました。
(*写真をクリックすると拡大されます)

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◀ヨコヅナサシガメが吸汁中のクスサン


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