ユキワリイチゲ(№180)

 椿の花が落ちるころ、3月中旬、まだ南大阪の山々でも雪の話しが聞こえる頃、ある谷筋を歩いていて河畔に数十輪の花を見つけました。ユキワリイチゲです。2~3㎡に広がった群落を作っていました。大阪では準絶滅危惧種に指定された希少種です。その名前は早春、残雪の中から花が伸びだすの意味でしょうが少しオーバーな感じもします。しかし、花の少ない時期に陽光を浴びて咲く花は、まさにスプリングエフェラメルにふさわしいものです。花弁のように見えるのはガク片で、12~22枚程度あります。この植物は地下茎で広がっていくため、一つの群落はほぼ同じ遺伝子を持っており、受粉しても種子を結ぶことはほとんどありません。そのため、繁殖力は弱く、環境変動の影響も受けやすく、保護の必要な植物の一つです。
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▲ユキワリイチゲ
▲ユキワリイチゲの花


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