ウメノキゴケ(№171)

 お正月の生け花に薄緑色のコケの付いた梅(苔梅)や松(苔松)の枝が使われます。この苔は、ウメノキゴケと呼ばれますが、実はコケではありません。地衣類といって、菌類と藻類が共生しているものです。ヒダ状に見えるのは菌糸でその中に葉緑素を持った藻類が住み込んでいて炭酸同化作用をしています。
 ウメノキゴケの学名は菌類に対して付けられており,異なった藻類が共生していても外見は同じになることがあるそうです。また、植物上だけでなく岩の上にも付きます。
 成長速度が非常に遅く、しかも大気汚染に敏感で、大量に入手するのが難しくなりつつあります。そのためでしょうか、生け花に使われている材料の中には、接着剤でくっつけたものも見られますよ。

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ウメノキゴケ
▲ウメノキゴケ


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