ススキ(№128)

 日本の秋景色にススキはなくてはならない植物です。植物である以上花が咲きます。ススキの穂が出てしばらくすると写真のように黄色の小さな袋状のものがぶら下がるのが見られます。この頃が、ススキの開花期で、小さな袋状のものは花粉の入った袋(葯)で、褐色の短いひげ状のものが雌しべです。では花弁(花びら)はどれでしょうか。実は花弁はありません。
 ススキは風媒花(花粉が風で運ばれる)植物で、花粉を昆虫が運ぶ植物(虫媒花)のように、虫を集める必要が有りません。そのため植物自身には役に立たないきれいな花弁、いい香り、甘い蜜などは風媒花の植物には殆ど有りません。風媒花は花粉媒介を風任せにするため、受粉確率が非常に低いので花粉の量を多くすることで対応しています。そのため花粉症の原因として騒がれることもあります。
 写真のススキは斑入りでヤバネススキ、タカノハススキ、トラフススキ、ゼブラススキ、などと呼ばれる園芸種です。
 ススキは開花後種子(頴果)をつけますが、白毛があり穂全体が白く見えます。また未熟種子は軽く焼いて醤油をつけて食べることができますよ。
▲開花中のススキ
▲ススキの花


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