アリグモ(№126)

 クロヤマアりがうろうろしていると思い、じっくり見ると、時々、ピョンと跳ねたり糸を吐いてぶら下がったりします。糸を吐くアり?
 実はこれは、昆虫のアりではなく、ハエトリグモの仲間でアリグモというクモの仲間です。頭と胸の間がくびれており、8本の脚のうち左右の前脚を持ち上げ、まるで触角のように見せているためアりそっくりに見えます。しかし、顔を正面から見ると、アりのように大きな複眼はなく、自動車のヘッドライトのような単眼と小さなスモールランプのような単眼が見られ、大顎も発達して大きくやはりクモの顔です。普段は、網も張らず餌を求めてうろうろしています。
 アりそっくりに見えるのはやはり擬態でしょう。しかし、なぜアりの姿に似せているのでしょうか。擬態は餌をとるためか身を守るためが多いのですが・・・。
 このクモはアりを餌にするためと考えられたこともありましたが、アりを食べないようです。では、アりは天敵が少なく身を守るのに便利なのでしょうか。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲アリグモ
▲アリグモの頭部


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